うさん村の物語

うさん村の旅行記:④「商業地域」編

 

 

※タツオ学院

いつもタツオ:「う〜む、このところのフィールドワークは失敗続きじゃの。皆の衆、そろそろ1時間目に教えた当養成講座の基礎を忘れた頃じゃろ?」

イチモツ・コタロー:「もう毎度ツッコミを入れることすら馬鹿馬鹿しい。まだこのクソうさん臭い講座を続けんのかよ」

ユカノ・モプコ:「さすがにコタローの言う通りだべぇ。今んとこ何にも学んでねぇ気がすっぞ」

ウマミ・スー:「もういい!皆んなでボイコットしましょうよ。アイツが泣いて謝るまで講座には参加しないってどう?」

ナメック・ジロー:「まあ待て待て、僕らがボイコットすればタツオ先生は書くことが無くなって記事の更新自体をやめるだろう。そうすれば僕らはもう二度と、この世に存在しなくなる。もう一度だけチャンスをあげようよ」

いつもタツオ:「おいおい、何をゴチャゴチャ話をしておるんだ?ちゃんと授業を聞かぬか!おい、ポッチャリ王子聞いてるか?」

シメノ・ダイフク:「グゥーグゥー💤」

いつもタツオ:「だから目を開けたまま寝るな!廊下に立っとれー!」

いつもタツオ:「ほれ、1時間目に教えたタツオ流の嘘つき体系図だ。覚えておるか?前回の講師を勤めて頂いたヒノキダ先生も、嘘も方便と認めておった。病は気からと言ってな、まずは患者が病と闘う為に方便の力を利用するそうじゃ」

いつもタツオ:「よーし、やはり当講座はフィールドワークが重要じゃ。山も海もダメなら街へ出ようではないか。うさん商業地域に出発じゃ!ささっ皆の衆、早速したくが出来たら出発するぞい」

 

ザッザッザッザ

いつもタツオ:(出発しても、いつもと違ってお腹が痛くならないな!ヒノキダ先生に貰った漢方のおかげじゃな)

 

うさん商業地域 中心部

いつもタツオ:「ここいら一帯はビジネス街で人も多い。皆の衆、迷子にならんように付いて来るんだぞ」

ユカノ・モプコ:「うわぁ。バカでけぇビルばっかだなあ。見上げてっとクビが痛てぇ」

ウマミ・スー:「ここがバナナ社ね。うさん村が比較的に裕福なのは、このバナナ社の経済効果が大きいんですって。ウチのお父さんが言ってたわ」

シメノ・ダイフク:「バナナ社の創業者は女社長で、超やり手の商売人らしいよ。うさん村は国に認められていないけど、バナナ社だけは特別な待遇を受けているらしいね。確かスゴイ技術を持ってるんだって」

ナメック・ジロー:「バナナ社の専売特許、ユーフォンというスマホとモッスブックというパソコンがメガヒットしたらしい」

いつもタツオ:(ここにきて吾輩のお腹が…。さては人ごみのストレスで胃にきたか?ウンチしたーい!!ウンチが漏れそうだなんて皆の衆には言えんしな…)

「皆の衆!吾輩は出版社の取材依頼があることを忘れておった!すぐそこのビルじゃ。諸君はバナナ社の下の喫茶店ニシキノバックスでお茶でもしてなさい」

イチモツ・コタロー:「おい、アイツの取材をする出版社って何処なんだ?俺は先生に1ミリの価値も見出せていないが…」

 

ドンッ!

 

シメノ・ダイフク:「うわぁ!何だこれ。アイスクリーム?着物がベチャベチャだ!」

社畜3号:「あっ!済まない…。カケヨ社長に頼まれた69アイスクリームのチョコバナナ味をポッチャリ君につけちゃった」

ウマミ・スー:「あらま、チョコレート系のアイスだから簡単に落ちないわよ、これ。それにあなたの足の鉄球は何?」

社畜3号:「ごめんね、僕はこのバナナ社で働いてるんだ。この鉄球はね、会社に忠誠を誓った社員らが自らの忠誠を社に示す為に付けてるんだよ。皆んな社長の事が好きすぎて自らの意思で取り付けたんだ。そうだ、ウチの会社で新しい着物に変えよう。ついてきて」

ナメック・ジロー:「かなりイかれてる男ではあるが、ここはついて行ってみるか」

バナナ社の受付嬢:「あらっ3号さん。お客様をお連れとは珍しいわね」

社畜3号:「ちょっと御迷惑をかけちゃってね。さっどうぞエレベーターに乗って」

チーン!

ウィーン

社畜1号:「遅かったな3号!カケヨ社長のアイスは買ったか。ん?何だそこの薄汚ねぇガキどもは?」

社畜3号:「いあ〜、僕がアイスをつけちゃってね。着物を変えてあげなくちゃ」

社畜1号:「たくっ、ウッカリ3号だぜ。2号!この一番ポッチャリしたガキの着物を取り替えてやってくれ」

社畜2号:「お、お、俺か?よし。ちょうど同じような着物があったな。こ、こっちにおいで」

シメノ・ダイフク:「ひ〜。あんなのに手招きされて、僕はどうされちゃうんだろう」

社畜3号:「安心しなよ。2号はああ見えて心優しい奴だからさ」

社畜1号:「さあ、着替えたことだしサッサと帰んな。この最先端のテクノロジーが詰まったバナナ社に青臭いガキどもはごめんだぜ」

チーン!

ウィーン

女:「あれっ何だい?この子らは」

社畜1、2、3号:「おはようございまーす!!」ピシッ

社畜3号:「カケヨ社長!実はカクカクシカジカで…」

かつのカケヨ:「なんてことを!おバカだねぇ3号は!皆さま、ごめんあそばせ。どうしましょう。お詫びに私がバナナ社をご案内して差し上げますわ」

イチモツ・コタロー:「この人がバナナ社の女社長、かつのカケヨさんか。思ったより普通の人だな」

ウマミ・スー:「むしろ、品があって好感が持てるくらいだわ」

かつのカケヨ:「ここじゃ、コヤツらがうるさいから、一旦外にでましょうか」

社畜1号:「ああ!何と勿体ない。あんな薄汚いガキどもにカケヨ様が自ら案内だなんて!キーッ!!」

かつのカケヨ:「とりあえず1階のニシキノバックスで何か飲まない?ご馳走するわ」

皆の衆:「ありがとうございます!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いつもタツオ:「ふぅ。快調快調!皆の衆はニシキノバックスに居るはずだな。おっ、おったおった。やあ皆の衆!待たせたな。お代はそれぞれ自分の小遣いから出しなさい」

かつのカケヨ:「あらっタツオちゃん。久しぶりじゃない!珍しいわね、バナナ社の付近まで来るなんて」

いつもタツオ:「なんじゃ、カケヨか。吾輩の生徒に何のようじゃ」

シメノ・ダイフク:「タツオ先生と違って、ごちそうして貰ってるんだ。カツヨさんと先生は知り合いなの?」

いつもタツオ:「知り合いも何も、幼なじみじゃ。この間の すぐにスワル と吾輩との3人じゃがな」

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〜新 登場人物〜

「かつのカケヨ」(タツオ、スワルの幼なじみ)

バナナ社の創業者。バナナ社をうさん商業地域で随一の大企業に育て上げた凄腕の女起業家。メガヒット商品にユーフォン(スマホ)やモッスブック(PC)など多数あり。うさん村の経済全体を動かしていると言っても過言ではない。そのカリスマ経営ぶりに、一部の社員が過激な社畜になりカケヨを取り巻いている。天才メザメノ・アカシを溺愛し、彼の力で会社は急成長したが、アカシは幼なじみであるスワルの元に行ってしまった…。
旦那は異国人で甘やかしすぎたせいか、ワガママなヒモ男になった。

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いつもタツオ:「久しぶりじゃなカケヨ」

かつのカケヨ:「そういえば、タツオちゃんはスワルと最近あった?」

いつもタツオ:「実は隠者の森で会ったのじゃが…。やはりアカシを連れておったわい」

かつのカケヨ:「そう…。よりによって世捨て人のスワル何ぞの元に行くとは、あの子が心配だわ!」

いつもタツオ:「うさん警察署長の上杉殿に追われておった。アカシから人工知能『で〜ぶランニング』の話を少し聞いたが、お主は存じておるのかな?」

かつのカケヨ:「その事なら、アカシが失踪する前に話してくれたわ。でもなぜか、うさん村の村長がこの話を知っていて役場に呼ばれたのよ。政治的な圧力を受けて、それからは定期的に で〜ぶランニングのデータを村長に送っているの」

いつもタツオ:「なに村長が?謎は深まるばかりじゃな…。これは村の極秘事案じゃ。いずれにしてもお主、周囲を警戒するようにな」

声:「ヘイ!マイワイフ!!」

かつのカケヨ:「あらやだ!もうこんな時間」

男:「ヘイ!マイワイフ!腹へったヨ」

かつのカケヨ:「ボロちゃま、お〜よしよし♡あっ紹介するわね、彼は私の旦那でマルコス・ボーロよ」

マルコス・ボーロ:「メシつくれヨ!今大好きなゲーム、大乱行ふんどしブラザーズの途中なんだヨ!プロゲーマーになれなかったらカケヨのせいだヨォ」

イチモツ・コタロー「うん。とりあえず殴っていいか?」

ナメック・ジロー:「待て、気持ちは分かるが人の家庭に首を突っ込んではダメだ」

エレベーター:「チーン!ウィーン」

タタタタタッ

社畜1号:「カケヨ様!!た、大変だ!我が社のサーバーがダウンして社長のモッスブック(pc)からガラの悪い男が飛び出して来た!」

「!!」

かつのカケヨ:「どういうこと?今いくわ!」

バナナ社 最上階

チーン!

ウィーン

社畜2号:「ぎゃああああー!

ボカッ スカッ ドシン!

社畜2号:「や、やめてー!命だけは御勘弁下さい!!」

いつもタツオ:「2号!どうしたんじゃ!?」

社畜2号:「あっアイツが3号に触れたら…」

社畜3号:「テヘヘ♡ペロンッペーロン、ハラヒレホレ…」

社畜2号:「3号の奴が急に頭がおかしくなって、自分の脇の下を舐めながら俺を襲って来たんだ!」

かつのカケヨ:「その男は何処にいるんだい!」

社畜2号:「て、天井に張り付いてる!ヒャー!」

夜黒龍:「クックック…」

社畜3号:「テヘヘ♡ペロンッペーロン、ハラヒレホレ…」

いつもタツオ:「気おつけるんじゃ!3号に舐められると感染するぞ!」

ウマミ・スー:「キャー!来ないで」

ナメック・ジロー:「ここは一旦、引くしかないですよ」

ユカノ・モプコ:「うえぇ。嬉しそうに自分の脇の下 舐めてらぁ」

社畜2号:「ぐおう…!! テヘヘ♡ペロンッペーロン、ハラヒレホレ…」

シメノ・ダイフク:「あっ!2号が!や、やめてー!! テヘヘ♡ペロンッペーロン、ハラヒレホレ…」

社畜1号:「くっくるな!ポッチャリ!」

レロレロレロッ

社畜1、2、3号、ダイフク

 

「テヘヘ♡ペロンッペーロン、ハラヒレホレ…」

 

いつもタツオ:「ねーねー…。コヤツら見捨てて この階ごと封鎖しない?エレベーター使って下までは降りて来られないっしょ。ダイフクには悪いけど、隔離して村の触れてはいけない秘密ということに」

イチモツ・コタロー:「おい!やはりアンタはクソの極みだな」

ウマミ・スー:「こういう時に人間の本性って出るわよね。教え子を見捨てるなんて、サイッテー!」

社畜1、2、3号、ダイフク:「テヘヘ♡ペロンッペーロン、ハラヒレホレ…」

チーン!

ウィーン

マルコス・ボーロ:「腹へったヨオオオオオ!!」

 

 

かつのカケヨ:「ボロちゃま!!来ちゃダメ!」

マルコス・ボーロ:「早く大乱行ふんどしブラザーズの続きやりたいヨ!メシつくれヨ。僕チンはカケヨの作ったご飯以外は喉を通らないんだ。ん、なんだコイツら?ペロペロ舐めてくるけど邪魔だヨ、ふんどしパーンチ♪」

ポカスカッペチン!

社畜1、2、3号、ダイフク:「テヘヘ♡えっ!あり?」

シメノ・ダイフク:「ハッ、僕はいったい…。何をしていたんだ」

夜黒龍:「な、なぜだ!俺の知性侵食型のウィルスが効かないとは!コイツ、知性のカケラも無いのか!な、なんだその甘いものにしゃぶりつこうとする少年のような目は、くっ来るな!」

マルコス・ボーロ「WoW!! 丸々としたお肉のかたまり!ヨダレ出てきちゃったヨ。いっただっきま〜す♡ガブッ」

夜黒龍:「い、痛ってぇぇ!やめろー」

マルコス・ボーロ:「いきがイイネ!少し弱らせるか、ふんどしパーンチ♪」

ポカスカッペチン!

夜黒龍:「お、覚えてろ!!!」

ナメック・ジロー:「ひとまず、収まって良かった。先生、我々は学院に戻りましょう」

いつもタツオ:「おお、そうじゃな。ダイフクよ心配したぞ♪可愛いい教え子にすっかり元どおりじゃ」

イチモツ・コタロー:「俺たち、アイツ(タツオ)との関わり方をもう一度見つめ直そう…」

 

 

 

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〜新登場人物〜

「マルコス・ボーロ」

カケヨの旦那で、いわゆるヒモ男。
ワガママな異国人で食っちゃ寝ばかりの堕落した生活を送っている。「大乱行ふんどしブラザーズ」でプロゲーマーを目指している一方で、暇すぎて書いた旅行記「当方?ちんぷん録」を執筆し、歴史に名を残すことになる。

 

 

「夜黒龍」(よるこくりゅう)

人工知能「で〜ぶランニング」内に突如として現れた一人横綱因子。開発者メザメノ・アカシの命を狙っている。とにかく喧嘩っ早い暴れん坊。

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-つづく-

うさん村の旅行記:⑤「村民会議」編 ※タツオ学院 いつもタツオ:「街でのフィールドワークもトラブルに見舞われて失敗に終わってしまった。...
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ハシバ・トヨキチ
『ようこそ!うさん村へ』編集長のハシバ・トヨキチです。 余暇を使ってギャグコンテンツを作っています。当サイトでは仮想の村『うさん村』を題材に、4コマ漫画や暮らしに役立つ情報まで幅広く発信しております。